大河に一滴を。

大河ドラマの感想を中心に、歴史への思いを綴ります

「青天を衝け」第2回の感想

大河ドラマへのつぶやき

大河ドラマを毎週欠かさず見ているのですが、テレビ相手にブツブツ感想を言っているよりも、どこかに書いてほうがいいかなと思ってこのブログを始めました。
2月に第1回が始まるという初めての経験に、ちょっと戸惑ってもいます。
真剣に見始めたのはここ数年のことなので、以前にこんなことがあったのかも知れないですが。

布石を打つ

第2回もスピード感のある展開で面白かったですね。
栄一だけでなく、徳川慶喜の成長も同時に描いていくというのも、ドラマらしくていいですね。
もし栄一の成長だけ追っていたら、武州の農村の様子しかわからない。支配階級のお侍との葛藤があるものの本当に小さな世界です。栄一が慶喜と出会う場面では、観ている方にはさほどインパクトは生まれないでしょう。暴れん坊将軍が馬上から市井の人々に会ったというぐらい?
でも、日本の政治の中枢近くにいて、将軍の座に就くことを期待されている慶喜の日々があることにより、栄一には慶喜との出会いが大事件であったと私たちの理解が深まるのではないでしょうか。歴史上で慶喜がどういう人物だったかを知っていれば、こんな栄一と慶喜を2本立てて描く必要はないのかもしれないですが、知らなくてもこの物語の世界を理解できるように丁寧に描かれているところが好感が持てます。

子ども時代の終わり

しかも二人とも子どもから大人へのチェンジの場面がそれぞれありましたね。
昔、どの作品かはっきり覚えていないのですが、高熱が引いた後、大人に変わっていたということがあったような。
今回は、両方とも被り物!? 栄一は獅子舞、慶喜は能の場面で大人に。凝ってますね。
嫌いじゃないです、こういうの。

考えてみれば幕末って今から160年くらい前で、おばあちゃんのおばあちゃんくらいが生きていた時代って思うと、そんなに遠い気がしない。
そんなに遠くないからこそ、多くの出来事が伝わっていて、それぞれの出来事を点とすると、点と点をつなぐ線は無数にあり、決して一つではありません。点すなわち事実は一つですが、見方や考え方が違えばさまざまなとらえ方をすることができるので、いろいろな歴史が成立するともいえます。
今年の大河ドラマはどんな幕末の姿を見せてくれるのか、楽しみでなりません。

終わりに

先日観た土曜日のテレビ番組で、出演の女優さんたちがロケ地に「虫が多い」って言われてました。農村地帯だから虫が多いのは当たり前だし、ロケならどこでも虫が多いのでは? って思っていたところ第2回を観たら納得が行きました。里の人々が総出で畑の藍葉を刈り取ります。夜には松明を燃やしながら。確かにこの状況でこんなにザクザク刈れば、虫がたくさん出てきてもおかしくはありません。しかも、いっぱい刺されそう。大変だったことでしょう。画面で見ている分には、そんな苦労を感じさせない、働く人たちの躍動感があって、印象に残るシーンでした。

今夜は第3回の放送です。
放送後には、また感想をアップしますね。

最後まで、読んでいただきありがとうございました。

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【閲覧注意】おかいこさま、ってこんなんだったっけ?