大河に一滴を。

大河ドラマの感想を中心に、歴史への思いを綴ります

「青天を衝け」第3回感想

今年も三月、弥生となりました。
梅は今年は早くから咲いていましたのであまり姿を見かけません。
そればかりか、もう山にはぽつぽつと山桜のほのかな白い斑点が出ています。
ウグイスも山のあちこちで鳴き始めました。

今回アップが遅くなってしまいました。
もう第4回の放送も見てしまいました。でも、第3回の感想はきちんとやります。

祝・ビジネスマン栄一デビュー

商売上手な栄一の姿がようやく今回描かれました。
伝記で必ず取り上げられる、藍葉の買い付けの成功のエピソードです。
藍葉の善し悪しを見抜き、アドバイスし、来年の収穫も約束するという、ちょっと出来過ぎ感もありますが、あのキラキラした瞳で商売を進められるとあまり疑いもなく、すんなり受け止めてしまいます。
傑出した人物って、親や周囲の人たちに恵まれているんだなあと自分の境遇と比較して、うらやましくもなります。急進的に改革をしても恨まれずに、みんなの気持ちを盛り上げていく手腕のあざやかさに爽快さを感じずにはいられません。

このドラマでは藍の生産をじっくり丁寧に説明していて、知っているようで知らない藍について少し詳しくなりました。
植物を使って染めるのは知っていたものの、藍玉を作って発酵させる過程はよく分かっていなかったです。
そして染め上がった藍色の布は本当に美しい!
ドラマでは何枚も布地が干してあり、色の淡いものから濃いものまであって、こんなに色のバリエーションがあるのかと、驚きました。
藍色って「ジャパンブルー」ともいうあの色だけなのかと思っていましたから。
村の人たちもいろいろな藍色を身につけていて、その藍色が農村の風景に映えて、より幕末の血洗村が身近に思えます。

藍色はジャパンブルー

話はちょっと脱線します。
藍色が日本の色だと思っていましたが、車の色だとフランスのフレンチブルーが藍色に近かったりします。
昔、自動車の国際レースではボディのカラーで国を区別していて、日本はアイボリーなんだとか。確かに、日本では白の車多いですよね。
ちなみにイギリスはブリティッシュグリーン、イタリアはイタリアンレッド、ドイツはシルバーだそうです。

水戸藩藩校「弘道館」に、斉昭の書に、驚く

今回気になったのは、水戸斉昭が「尊攘」という書を書くというシーンがありました。
藩主クラスがそんな特大の筆で書いたりするんだろうかとは思いつつ、斉昭の思想を一瞬で表現するにはいいのかもしれないとも思いました。
で、番組の最後にいつもあるご当地の紹介では水戸の弘道館が取り上げられ、床の間にまったく同じもの(?)が掛けられていました。まさか、そんな斉昭が書いたわけではないよね、と調べてみるとやっぱり「水戸藩藩医で能書家で知られた松延年の筆です。安政3年(1856年)に斉昭の命で書かれました。」(弘道館HPより)とありました。まぎらわしいよ、まったく。

とはいえ、弘道館の名は何となく聞いたことがありましたが、初めて「もっと知りたい」と思いましたので、これからさらに調べてみようと思います。
幕末の水戸藩って、ガチガチの尊王攘夷派というイメージしかなかったので、こんなに立派な藩校があり、さまざまな学問や武芸を学べたということに驚くばかりです。

それでは、今回もここまで読んでいただきありがとうございました。
弘道館水戸藩についての調査結果をまた書いていきますね。

 

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最近の車って人の顔を真似してる?